期待される成果と意義

科学研究費補助金 基盤研究(S)

「水素化物の室温超伝導化とデバイス化の研究」


室温超伝導が社会に与えるインパクトは計り知れない。
広くエネルギーシステムやエレクトロニクス・通信システムにおいて、人類の将来に大きな影響をもつ重要性をもつ。

本研究は、水素化物をその候補として高圧力環境での実現に加えて、高圧力を保持したままの利用に挑戦する。

これは、室温超伝導の社会実装への指針を与え、さらには実用に叶う低圧力での実現、そして常圧力下の実現に向けた研究へ発展させる契機となる。本研究が目指す最終形である「室温動作超伝導デバイス」の例として室温で動作する高感度磁気センサーなどが考えられる。
本研究の学術的背景には、「物質の究極の姿の追究」があり、それに基づいて設定した研究課題は「室温超伝導は実現できるのか」そして「それを利用できるのか」の問いに答えることである。
物質の極限状態の追究に物理の本質があるという研究代表者の信念に基づき、超高圧力をもちいた室温超伝導実現に挑戦し、その恩恵を享受できるのかを追究することでこの「問い」に答えたい。