コンピュータ・シミュレーションによって超高圧力下で出現する硫黄水素化物の新しい超伝導相を予測しました

第一原理電子状態計算と遺伝的アルゴリズムを用いたコンピュータ・シミュレーションによって、110万気圧で出現する硫黄水素化物の新たな超伝導相を予測しました。硫化水素(H2S)が高圧力下で超伝導転移温度の最高記録を大幅に更新したことが昨年に発見され、話題になりましたが、この超伝導体に変化していく過程の硫黄と水素の化学組成比や結晶構造について不明な点が数多く残されていました。本研究で予測した化学組成比2:5の化合物(H5S2)で得られた超伝導転移温度の計算値は、その過程の実験値と良く一致しました。

阪大 ResOU—リソウ 2016年3月23日の記事:高温超伝導機構の解明につながる硫黄水素化物を発見をご覧ください。

詳細は
T. Ishikawa, A. Nakanishi, K. Shimizu, H. Katayama-Yoshida, T. Oda & N. Suzuki, “Superconducting H5S2 phase in sulfur-hydrogen system under high-pressure”, Scientific Reports 6, Article number: 23160 (2016).

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